せっかく購入した大事なスノーボード。毎回メンテナンスをしていますか?気持ちよく滑るためには、板を常にベストな状態に保つことも重要です。一見、難しそうに見えるメンテナンスですが、コツをつかめば誰でも簡単にできます。
今回は、自分でもできるメンテナンス方法を解説していきます!
工程1.準備
スノーボードから帰ってきたら、まず、ビンディングを外しましょう。次に、板の滑走面とエッジを乾拭きし、トップとテールを確認して台に置いてください。
また、ワックスで汚れないよう、肘当てを準備しましょう。100円ショップでも購入することができます。
工程2.クリーニング
ブラッシング
汚れをかき出すイメージで、板の目に沿りながら長いストロークでブラッシングをしていきます。汚れのかき出しには、ブロンズブラシやスチールブラシがおすすめ。金属性のため、「長持ちする」「毛羽がとれやすい」「汚れをほじくり出す」などの特徴があります。毛先が丸まってきたら交換しましょう。
体重をかけすぎると板に傷がついてしまうため、軽く流していきます。ワックスがこびりついている部分だけ、何度もこすってください。
ホットワックス
ワックスを板に塗る
ここからワックスの出番です。一度塗りでも十分効果を発揮する“滑走性の高いワックス”を用意してください。
まず、ワックスをアイロンにあてて、板の上にまだらに垂らしていきます。エッジ付近は多めに垂らしましょう。アイロンの温度は、今回は120℃に設定していますが、部屋の温度やワックスの種類によって変わりますので、状況に応じて設定してください。
ワックスを伸ばす
アイロンの熱でワックスを溶かしながら、ペーパーに染み込ませ、板の上のワックスを伸ばします。板に熱を伝えることが目的なので、力は入れず、軽く滑らす程度でアイロンをかけましょう。
アイロンをかける
板の温度が上がったら、アイロンをゆっくりかけて、ワックスを板に染み込ませていきます。アイロンをかける方向は、トップからテールへ。
アイロンをかけ終わったら、滑走ワックスを定着させるために、倉庫などの暖かい場所で保管し、ワックスを染み込ませましょう。
板が汚れている場合は、すぐにワックスを剥がし、スクレーピングをしたのち、またブラッシング、アイロンがけの3工程を繰り返してください。
工程3.ホットワックス
スクレーピング
ワックスを剥がす時は、ナイロン系のブラシがおすすめ。トップからテールに向かって、長いストロークで行います。
その後、スクレーパーを使用して、ワックスを削っていきます。全体が削れるよう、スクレーパーに均等に力をかけます。また、スクレーパーは90度の尖ったものを使用し、角が立つようにします。エッジの角度が90度の板は、エッジにスクレーピングをするとスクレーパーが削れてしまうので注意してください。
また、スクレーパーが傷つくのを防ぐため、ノーズやテールのR部分については、エッジがある部分までは削らないようにしましょう。ワックスが残っていても滑りに影響はしないのでご安心ください。
ワックスは剥がしきったほうがよく滑ります。ベストは“薄く皮膜の状態”。ワックスを剥がさないまま滑ると、接する面がでこぼこになり、かえって板の滑走性が悪くなります。滑る板にするために、スクレーピングでワックスをそぎ落とし、板のストラクチャーが見えるまで綺麗に剥がしましょう。
ブラッシング
ナイロンブラシを使って、強くブラッシングし、板にワックスを定着させていきます。板に艶が出てきたらOK。次に、馬毛のブラシを使って、細かいワックスもかき出していきます。滑りやすい板にするため、つややかに仕上げます。
最後に、フィニッシュマットを使って、かき出した細かいワックスのカスを綺麗にふき取ってください。エッジに残っているワックスは爪で剥がした方が、1本目からベストの状態で滑走できます。爪で剥がしたくない方はスクレーパーの角で剥がしましょう。
この後、硬いワックスやアイスバーン用のワックスを重ねていくにしても、ベースがしっかりしていえば焼けにくいので、しっかりとベースを作ることが重要です。
ちなみに、1日目滑った後に、スチールブラシやブロンズブラシで汚れをかき出すと2日目もよく滑りますので、スノーボードに行く際にはブラシも持参しましょう。
スノーボードから帰ってきたら、まずメンテナンス!
ポイントを押さえれば、誰でも簡単に自分でメンテナンスができます。スノーボードから帰ってきたらすぐにメンテナンスを行い、次回も1回目からベストな状態で滑れるようにしましょう。