今回は、スキー場にスノーボードにいってから板のメンテナンスの仕方についてお伝えします。
毎回、すべりにいったあとは丁寧にメンテナンスをしていただくことで、滑走面がいい状態をキープでき、板の滑りやエッジの効きが良い状態を維持できます。
板の滑りがよくなることで、滑りやすくなるのでスノーボードの上達にも繋がります。
動画でスノーボードのメンテナンス方法を見たい方は動画でご覧ください。
以下は文章でやり方をお伝えしていきます。
それでは、滑走後のスノーボードのメンテナンス方法をお伝えしていきます。
1、板をタオルで乾拭き(からぶき)をする
エッジの水分はもちろん、滑走面の水滴もタオルでとってください。
水分があることで、エッジのサビの原因になりますので、必ず行ってください。
※スキー場で車にスノーボードを積み込む際に一度タオルで拭いて、ご自宅でも再度タオルで拭くことをお勧めします。
板をトップ(ノーズ)とテールを分かるように作業台においてください。
板はトップ(ノーズ)からテールに滑るのでブラッシングやワックスをかけるときもその方向にあわせてかけるので、トップからテールにこれからの作業を行っていくようにして下さい。
2、ブロンズブラシもしくはスチールブラシでブラッシングをする
汚れを掻き出すイメージでブラッシングをして下さい。
トップ(ノーズ)からテールに向かって、長いストロークで行って行ってください。
汚れがある部分は細かく行い、汚れを掻き出してください。板に染み込んだ汚れを浮き上がらせていきます。
表面のワックスや汚れを掻き出して、綺麗な状態にしていきます。
ナイロンブラシに比べて、ブロンズブラシやスチールブラシをつかうことで汚れやワックスが掻き出しやすいので、持っていない方は揃えてもらうことをお勧めします。
3、ホットワックスをかけてクリーニングを行います
クリーニングに使用するワックスについて
当店で使用するワックスは、Kuuのイエローのすごく柔らかいワックスを使用しています。もしくはTokoのサーモワックスを使用しています。
理由は、
・アイロンの温度が低くても溶けるので板を焼いたりするリスクが少ない
・クリーニング専門のワックスは滑走性能はあまりないが、Kuuのイエローは滑走性能もあがり、柔らかいから染み込みやすいのでクリーニングでも使える
詳しくは『プロチューンナッパーが教える賢いワックス選び』をご覧ください。
アイロンの温度設定について
アイロンの温度は使用するワックスと室内の気温によって設定が変わってきます。
例えば、屋外出かける時は気温が低いので室内の時よりもアイロンの温度は高めに設定しなければいけなくなります。
アイロンがけの注意点
アイロンの温度が高いほど、板を焼いてしまう確率が上がります。上級者の方でワックスのかけ方が慣れている方は問題ありませんが、ホットワックス初心者の方はアイロンの温度が低い(110度〜120度)くらいでかけれる状態をつくることが板を傷つけないために大切です。
ワックスのかけ方について
1、アイロンを温める
2、ワックスをとかしながら板にたらす
3、ワックスペーパーにワックスをひたす
4、トップ(ノーズ)からテールにアイロンをかけていく
1回目は、板の温度を上げることを目的として、圧をかけずにかけていく。
板の温度が上がってきたらゆっくりとかける。
ワックスの詳しいかけ方については、
『スノーボードのホットワックスの正しいかけ方』をご覧ください。
ペーパーを確認してもらうと板の汚れた状況を確認してどうだったかを確認してみて下さい。
4、板の汚れ具合を見て、ワックスをすぐに剥がすか判断をする
板の汚れ具合によって、ホットワックスをすぐに剥がすかを判断します。ワキシングペーパーの汚れ具合を見て、あまりにひどい場合は、ワックスをかけて暖かい状態でスクレーパーで剥がしていきます。
あまり汚れていない場合はそのままワックスを浸透させたいのである程度日にちをおいてワックスを剥がすようにしていきましょう!
5、スクレーバーをかけてワックスを剥がす
トップ(ノース)とテールの方向を確認して板をセットします。
トップからテールへ長いストロークでスクレービングしていきます。
均等にスクレーパーに圧をかけて行ってください。全体が削れるようになります。
ワックスを取り切ってしまうのはもったいないと思う方も多くいますが、ワックスは取り切ってしまう方が板は走るようになります。ワックスは皮膜のように薄く塗ってある状態が一番滑ります。
スクレーピングしたら、布なのでワックスを払ってください。
スクレーピングがうまくできているかの確認はストラクチャーの目が綺麗にでているかで判断してください。ワックスがしっかりと剥がせているかを確認できます。
スクレーパーを長持ちさせるために
エッジ付近をスクレーピングする際に、エッジがフラットだったりするとスクレーパーが傷ついてガタガタになってしまいます。
ノースやテール部分も最後までスクレーピングを行うとエッジと接触するので手前でとめるうように行いましょう。
エッジ付近をする際は注意して行ってください。
※スクレーパーが90度になっていないと角が立たないので、スクレーパーをスクレーパーカッターやペーパー(やすり)などをつかってメンテナンスしてから行ってください。
ワックスの剥がれ具合が大きく変わりますので、ちょっとした一手間ですが行っていただくことをお勧めします。
道具が悪いと全く削れません。
6、ナイロンブラシでワックスを定着させていく
ナイロンブラシを強く長いストロークでブラッシングして下さい。
強くナイロンをあてることでワックスを定着させるともに、ストラクチャーの目にあるワックスを掻き出していきます。摩擦で熱を発生さえて定着をさせていきます。
力強く板がたわむ感じでブラッシングを行っていってください。
板が綺麗にてかるくらいを目安に行ってください。
※さきほどのスチールブラシやブロンズブラシで力強くブラッシングすると板を傷つけてしまうのでご注意ください。
7、馬毛のブラシなどの目の細かいものでブラッシングをして仕上げていきます
馬毛ブラシも体重を乗せて、板をたわませるようにブラッシングを行っていってください。
滑走面がより滑るように艶やかにしていくイメージになります。
8、フィニッシュマットを使って細かなワックスの粉を拭きとります
フィニッシュマットやタオルなどをつかってワックスの細かい粉を拭きとってください。
サイドエッジにワックスが残っていますので、スクレーパーや爪で剥がしていきましょう。滑走すればエッジのワックスは剥がれますが、1本目からよりベストな状態ですべるためにもエッジのワックスも剥がしましょう。
動画で分かりやすく解説していますのでこちらも是非ご覧ください。
以上がスノーボードのメンテナンスの一連の流れになります。スキー場から帰ってきた後は大切な板のメンテナンスを行ってあげてくださいね!
スノーボードのメンテナンスに必要なアイテム一覧
必須アイテム
・ワックス
KUU のイエローワックスがおすすめです。
アイロンの温度が低温でも溶けるので板が焼けるリスクを最小限に抑えることができます。
・ホットワックス用アイロン
温度調整がデジタルで行えて、熱伝導がよいホットアイロンがオススメです。
KUUのこちらのアイロンはプロのチューンナッパーも使うので非常におすすめです。
・ワキシングペーパー
・スクレーパー
・ナイロンブラシ
ナイロンブラシはあるていどの大きさのものがオススメです。
小さいと掻き出しする量が少ないので大変です。
・タオル
ワックスを吹き払ったりと活用できます。
あると便利なアイテム
・スチールブラシもしくはブロンズブラシ
ボードから帰ってきた際にはブロンズやスチールブラシで汚れを掻き出すことで板の深い汚れがとれるようになります。
・馬毛ブラシ
・スクレーパーカッター
・フィニッシュマット
まとめ
スノーボードのメンテナンスはより快適に滑るために必要です。特に雪質が悪い時に大きな差が生まれます。板が滑る状態い=滑りやすい状態です。
滑りやすい状態であればスノーボードの上達も早くなります。
ぜひ、ホットワックスでクリーニングを習慣にしてください。
センタースポーツ 「Powers」では、これからホットワックスを始める方におすすめのワックスセットをオリジナルで作成しました。